Eiji Yonezawa
落ち込む自分を卒業するための4ステップ。うつになる前にすぐ試して下さい!
更新日:2021年12月8日
落ち込むのは誰にでもあること。
しかし、落ち込みが激しい、頻繁、長引くといった場合は注意が必要です。

つらい、苦しい・・
落ち込む日々が続くと、朝起きるのも辛くなる。
生きているのが嫌になってくる。
合わないと感じたり苦手意識が強い仕事はなかなか思うように進みません。最初はなんとか我慢できたとしても、長期間続いてしまうとやがて限界がきます。
うつになる前に、早めの対策をしましょう。
今回は、落ち込みから回復する方法を4ステップでお伝えします。最後までお読み頂ければきっとあなたに合った方法がみつかり、理想の自分に近づけることと思います。

目次:
落ち込みにも意味がある?
よく、どんな事にも意味があると言われます。
では、「落ち込むこと」ってなんの意味があるのでしょうか?
「落ち込むから反省ができるんだ!」
そういう人もいますが、果たしてそうでしょうか?
まじで落ち込んでいる時、正直いって反省できるような状態ではありません。意気消沈して思考も停止し、何も手につかず、まるで壊れたDVDのように辛い場面を何度も繰り返して先へ進まない。嫌な場面や言葉に取りつかれたような状態で、反省なんかできるはずもないですね。
落ち込みは大抵「失敗」、「ミス」、「目標未達」などを切っ掛けに自己否定をしたり否定的な事を言われたりすることではじまります。なので、これらの失敗やミスを改善すればいいわけで、そういう意味でこの出来事は反省して改善し成長するためのチャンスであると言えます。しかし逆に、落ち込んで改善も成長もできていないとすればチャンスを生かせていません。
つまり、必要なのは落ち込みではなく反省して改善することです。不要な落ち込みはさっさと解消しましょう。
ステップ1.目の前の現実に意識を戻す
一度落ち込むといつまでも長引く人っていますよね。
怒られたのは一瞬、否定されたのも一瞬、・・それなのに何時間も何日も落ち込む。
これって何が起きているかと言えば、嫌な記憶を何度も思い出してそこから連想される過去の苦しみや想像した最悪の未来にどっぷり浸かっている状態です。
つまり、長引く落ち込みの原因のほとんどは目の前の現実でなく、すでに終わってしまった過去やまだ起こってもいない未来に意識が囚われているだけなので、この意識を目の前の現実に引き戻せば、落ち込みは自然におさまります。
一般的に知られている方法としては瞑想や座禅、マインドフルネスなどがあります。
「今ここ」に意識を集中する訓練を積めば、たとえ一瞬こころが乱れたとしてもすぐに落ち着くことができるので有効ですが習得には時間がかかります。
そこで、私が推奨するのは対比法。落ち込む切っ掛けの出来事と今の平和な現状を対比します。
「昼間、上司に怒られた」でも今は「目の前においしい料理があって食事をしている」
「昨日、同僚に嫌みを言われた」でも今は「普通に会話をしている」
落ち込む切っ掛けとなった出来事を忘れようとすると逆に忘れられないのが人間。だったらそれをいったん言葉にて吐き出し、そのついでに現在の平和な状況も言葉にする。それによって意識を無理なく平和な現在に引き戻す事ができます。
現在に意識が向くと気持ちが和らぎます。すると過去への囚われもなくなり、目の前の普通の平和に意識がもどって楽になります。
ステップ2.考え方を変える
「やたらとすぐに落ち込んでしまう。」
この場合は早く回復することよりも、落ち込まないようにすることが必要です。そのための方法は「考え方を変える」こと。
心理学では、出来事が起きるとまず考えが浮かび、その考えによって感情が発生すると考えられています。
たとえば、「上司に怒られた」とき、「もうおしまいだ!」と考えたら落ち込みます。
でも、「はじめは怒られるのが当たり前。人は怒られて成長する!」って考えたら落ち込まずに済みます。
したがて、自分が落ち込んでいるとき、どんな考えが浮かんでいるのか一度考えてみるといいでしょう。頻繁に落ち込む人であれば、いつもはまってしまう定番の考えがあります。それが見つかれば、落ち込まない考えに変えることで落ち込みを防げます。
これは、言葉を扱うのが得意な人ならすぐにできるのですが、苦手な人には難しいかもしれません。そんな時はこう自問してみましょう。
「私はどうして落ち込んでいるんだろう?」
落ち込んでしまう原因の考えの多くは潜在意識の中にあるので、普通に考えていてもなかなか本当の答えは出てきません。しかし、自問は潜在意識にまで届くので潜在意識の中にある答え(考え)を引き出す事も可能です。本当の答えが出てくるまで自問を繰り返します。
<例>
「だって怖いんだもん!」
「どうして怖いんだろう?」
「殺されそうだから!」
会社の上司に殺されることは普通ないですよね。そうしたら上記の例の場合、変わりになる有効な考えは
「殺されるわけなじゃから大丈夫!」<一例>
上司に怒られて落ち込んだらすかさずこれを唱えます。すると落ち込みは軽くなります。
これはあくまで一例です。有効な考えはひとぞれぞれ違うので、自分に合ったものを考えてみつけてださい。また、落ち込むパターンが一つとは限りません。いろいろなパターンがある場合は、それぞれに対して個別に有効な考えを見つけ出してくださいね。
ステップ3.行動を変える
はじめに、落ち込む出来事は反省して成長するためのチャンスだと言いました。
もし成長が遅いのが根本的な問題であれば、努力の仕方が自分に合っていない可能性があります。この場合は、正しい行動によって成長を加速するのが有効です。
ではどうするのか?ここでも重要なのは自問です。
「どうしたら〇〇できるようになるのか?」
「どうしたら〇〇できるようになる方法が見つかるのか?」
この自問を行うことで、答えがもし潜在意識の中にあるならすぐに出てきます。また、潜在意識の中にない場合でも、答えにたどり着くために今やるべき事が見つかります。それも見つからなかった場合、心の検索モードは終了していないので潜在意識はずっと探し続けます。そして答えに出会ったとき「あっ、これだ!」と気づくことができます。
自問によってやるべき事が見つかったら、あとはひたすら行動あるのみ!今までよりもずっと早く成長できると思います。
ほんの少しでも成長が感じられると人間は自信を取り戻します。そして、自信は落ち込みを回復させる最高の薬です。
ステップ4:記憶を変える
考え方を変えたり行動を変えようとしてもまったく効果がない場合もあります。それは、トラウマが原因かもしれません。
トラウマは心の傷の記憶のことですが、トラウマがあると思考や行動よりも先に強い感情が湧き上がります。すると、この感情の影響によって考えや行動が制限されてしまうので身動きが取れなくなります。
うつになった事がある人の場合、たいてい何らかのトラウマが潜んでいるので通常のやり方ではうまく対処できない可能性が高くなります。そんなときはトラウマの記憶を書き換えるのが有効です。原因のトラウマを書き換えればその場ですぐに改善します。
記憶とはほぼ同時に起きた事を関係があるものとして関連付ける事ですが、出来事だけでなくその時の感情も同時に関連付けされます。
たとえば、過労によって大きなミスをして深い落ち込みを経験した場合、過労とミスと深い落ち込みが関連付けられて記憶になります。すると、ちょっとミスをしただけ、あるいはちょっと疲れただけで深い落ち込みが蘇ってしまう場合があります。これがトラウマです。
記憶はそれを思い出している時に書き換えることが可能であることが知られています。ただし、記憶はとても大切なものなので「あのころは大変な過労状態でした!」のようにアバウトな思い出し方では書き換えができません。
いつのどの場面のどの出来事で、その場には誰がいたのかまで特定してはじめて書き換えが可能になります。
また、性格も記憶で出来ているので書き換えが可能です。
たとえば、「何でもかんでも悪い方へ考えてしまう」という性格があると落ち込みやすくなりますが、性格にはいい面と悪い面の二面性があります。最悪の事態に常に備える事ができると考えれば素晴らしい才能だと言えなくもありません。書き換えをするかどうかは十分な検討が必要です。
基本的な性格は、子供の頃に自分を世話してくれた人達の行動や考え方や感じ方の記憶が見本になっています。もし、親戚に預けられていた場合などは親戚の人が見本の記憶になっているかもしれません。また、両親が共働きであまり世話をしてもらえなかった場合、年上の兄弟が見本になっている事もあります。仕事中の性格だけが問題であれば、見本は入社してからであった人(同僚、上司、お客様)の可能性もあります。
人は常に見本の真似をしているので、見本の記憶が書き換わるとその瞬間から性格も変わります。
性格を書き換える場合もやり方はトラウマの書き換えと同じです。どの場面の誰の考えや感情が見本になっているのかを特定すればすぐに変えられます。
まとめ
落ち込みにもさまざまなタイプがあるので、タイプに応じた対処が必要です。また、これらが組み合わさっていることもあります。自分がどのタイプか見分けるのは難しいので、順番に全部やってみるのがいいでしょう。
①長引くタイプの場合、現実に意識を引き戻すと回復が早まります。
②やたらと落ち込む場合、考え方を変える事で頻度を減らせます。
③成長することが必要な場合、自問によって自分に適した行動を見つける事で実現します。
④トラウマや性格が問題になっている場合、記憶の書き換えですぐに解決できます。
①~③は基本的に自分できることですが、いきなり自分ひとりでやろうとしてもうまくいかないかもしれませんね。また、④の記憶の書き換えは実際のことろどうすればいいのか分からないという方も多いと思います。
落ち込んでしまうのはそもそも人をうまく頼れないという性格もひとつの原因。うまくいかない時はひとりで悩まず、専門家の力を借りるという選択肢も身につけるとよいでしょう。
①~③をやってみても改善がない場合、症状がこじれているのかもしれません。このまま深みにはまってうつを発症してしまうと、様々な症状に悩まされることになります。早めにプロのカウンセラーに相談してみてください。
※楽々庵のカウンセリングは記憶の書き換えに関して圧倒的な実績があります。